のんのんツーリストで取り扱っているA-1クラス(50cc)のレンタル車両は、HONDAのDioが主流になります。
型式は最終モデルにあたるAF68型を採用しています。
モデルは2種類ありDioとDioチェスタ(かご付き)になります。
HONDAのDioには、強い思い入れがあります。高校生のとき、初めて所有した原付がHONDAのDioでした。
友人から譲り受けたもので、型式は初期モデルのAF18型。
AF18型(1988年)は、HONDA Dioの初代に当たるモデルです。
ヘッドライトが細長くてルックスが良く、スピードメーターもカッコ良く、自慢の愛車でした。メットインがあり、高校生にとっては万能の乗りものだと思っていました。
排気量はたったの49cc、馬力もたったの5.4馬力でしたが、2ストロークエンジンはパワーがあり、学校が終わると放課後に友人を誘って、いまで言うところのツーリングに出掛けていました。
AFシリーズは、その後、どんどん進化していき
1989年にAF18型の後期モデルのDio SPが誕生。
馬力は5.4→6.8馬力までパワーアップしました。
1990年にはAF25型のDio SRが誕生。
2代目はスーパーDioと呼ばれ、フロントまわりには何と!ディスクブレーキが採用されました。友人が乗っていたスーパーDio、これは羨ましかったなぁ~。
1992年にはAF28型(Dio ZX)が誕生。
ベースとなるDio SRにテールスポイラーが採用され、スタイル重視となりました。
LEDブレーキランプ付きのハイマウントスポイラーと何とも贅沢な装備品でした。
1994年にはAF34型(Dio SR)が誕生。
2ストロークエンジン最後の3代目としてライブDioと呼ばれました。馬力は更に6.8→7.0馬力までパワーアップ。
1996年にはAF35型(Dio ZX)が誕生。
ZXには専用チューニングが施され、2ストロークエンジン最後の馬力としては、7.0→7.2馬力にパワーアップ。
排ガス規制前の後期モデルでは、前後連動ブレーキ、2ピースタイプのフロントフォークを採用と最高級のモデルとなりました。
ここから時代の流れが変わります。
国土交通省は1999年に平成11年度二輪車排出ガス規制を施行。
環境に配慮することになり、2ストロークエンジンから4ストロークエンジンへと移行していきます。
2001年には4代目となるAF56型(スマートDio)とAF57型(Dio ZX)が誕生。ZXにはアイドリングストップとディスクブレーキを採用。
2002年にはAF57型(スポーツタイプのZ4)が誕生。4ストロークの水冷エンジンとなりました。
2003年には5代目のAF62型(Dio)が誕生。
こちらは4ストロークの空冷エンジンとなりました。テールランプがスッキリした感じが好きです。コストパフォーマンス重視で、HONDAと中国現地メーカーが合併し、2001年に設立した新大洲本田(Sundiro Honda)が生産しました。
国内生産から海外生産への移行です。さみしい時代の流れを感じとります。
2004年にはAF63型(Z4のみ)に50ccクラス世界初となる、FI:フュールインジェクション(電子制御燃料噴射装置)を採用。FI化により始動性と燃費が向上しました。
エンジンは何と4バルブを採用。50ccクラスの水冷エンジンに4バルブとはHONDAの技術力の凄みや底力を感じます。
こちらは最新設計の国内モデルでHONDA 熊本工場が生産しました。
AF56型,AF57型,AF63型のパワーユニットは国内モデルとなります。
ここで各パワーユニットの最高出力を振り返ります。
4スト最強と謳われたAF63型パワーユニット、水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒エンジンの最高出力は5.3ps/8000rpm、最大トルクは0.49kgm/7500rpm。
2スト最強と謳われたAF35型パワーユニット、空冷2ストローク単気筒エンジンの最高出力は7.2ps/6500rpm、最大トルクは0.81kgm/6250rpm。
同じ50ccという排気量の中で、2ストロークエンジンのパワーが如何にあったのかが分かります。いまでも根強い2ストファンが居るのも頷けます。
国土交通省は2006年に平成17年度二輪車・新排出ガス規制を施行。
2007年にはAF62型からAF68型(Dio)へとモデルチェンジ。排ガス規制に伴い、FI フュールインジェクション(電子制御燃料噴射装置)を採用しました。
2011年にはマイナーチェンジが施されAF68型の後期モデルが誕生。
AF62型,AF68型のパワーユニットは海外モデルとなります。
AF68型としては2013年が最終モデルとなり、1988年に誕生したカウル付きスクーターDioは、四半世紀(25年間)でその役目を終えました。
初期モデルのAF18型に始まり、最終モデルのAF68型をレンタル車両として迎える。Dioの歴史を振り返ると、自分のバイク人生と重なり、とても感慨深いものがあります。
旅のはじまりはモーターサイクル。
自由への扉をひらこう。