「ぶんぶんフェリー」をご存知でしょうか? の続き


前回、大阪から九州へ移動するときに考える手段として、

名門大洋フェリーの「ぶんぶんフェリー」の話を載せました。

 このフェリーに乗船するには、ある条件が必要なのです。

 

それは・・・

フェリーが出航する1時間前には、大阪の南港に到着することです。

 

■名門大洋フェリー

<下り 大阪南港発 → 新門司港着>

・1便 17:00 → 05:30

・2便 19:50 → 08:30

 

1便に乗船するには、16時までに南港に到着している必要があります。

この時間だと仕事を休む必要がありますね~

 

それでは、2便はどうでしょうか?

19時までに到着するのも厳しいかな~

さらに、この時間帯は夕方の帰宅ラッシュも始まるので、時間にも追われ、焦りも誘発してしまいます。

 

そこで裏技的なルートを考えました。

 

⇒ C:四国を経由するプランです。

 

仕事を終えたあと、自宅に帰宅。

ガレージからバイクを引っ張り出し、夜に関西方面へ出発。

何としてでも、翌日には九州に上陸したい!

でも、九州行きの『名門大洋フェリー』『阪九フェリー』どちらも間に合わない。

何とか翌日の体力を温存しつつ、移動できる手段はないだろうか?

 

それが、 四国を経由するプランです!


 ルートは色々あります!

 

<A:本州から四国へ>

 

(A-1)和歌山~徳島の『南海フェリー』

(A-2)神戸~高松の『ジャンボフェリー』

(A-3)神戸~新居浜の『四国オレンジフェリー』

 

<B:四国から九州へ>

 

(B-1)八幡浜~臼杵,八幡浜~別府の『宇和島運輸フェリー』

(B-2)八幡浜~臼杵の『九四オレンジフェリー』

(B-3)三崎~佐賀関の『国道九四フェリー』

 

問題は、フェリーの出航する時刻と予約の関係です。

 

■A-1の『南海フェリー』は、残念ながら二輪車の事前予約ができません。

WEB予約の対象は、乗用車,軽自動車,徒歩乗船になります。

 

■南海フェリー

<和歌山港 → 徳島港>

9便 21:50 → 24:05

1便 00:30 → 02:30

2便 02:40 → 04:55 

 

運賃は、

二輪車(125㏄以上)3,400円+燃油調整金800円=4,200円と、旅客(大人)2,500円

合計6,700円

カレンダーによって、燃油サーチャージが必要です。

 

1日に9便も出ています。出航時間を気にしない昼間の便で徳島まで渡ったことはありますが、夜間の便で事前予約が出来ないのは、ちょっとした不安が付き纏います。

乗船できた場合は、客室(じゅうたん席)で2時間くらいの仮眠ができます。

 

例えば、大分県の別府まで行こうと思うならば・・・

和歌山港から出発すれば、陸路と海路の組み合わせで、ほど直線的に最短ルートを進むことができます。

 

<例>和歌山 ~ 徳島(南海フェリー)→ 徳島沖洲IC(徳島南部道)~ 大洲(松山自動車道)→八幡浜 ~ 別府(宇和島運輸フェリー)

 

高速料金は、

通常料金:4,430円、距離:231.2km、時間:3時間くらい(休憩なし)

 

燃料代は、リッター18km走るとして、ハイオクが約13リットル必要となります。

13L×180円/L=2,340円

合計は、6,770円となります。

 

今回は、翌日までに九州に上陸するぞ~!という意気込みでプランを練っていますが、

ゆっくりとツーリングができるならば、四国に立ち寄って、のんびりキャンプをしながら九州へ向かう周遊プランにも変えることができますね。おススメのルートです。


■A-2の『ジャンボフェリー』はWEB予約が可能です。

 

■ジャンボフェリー

<神戸 → 高松>

1便 01:00 → 05:15

 

兵庫県の神戸港に0時までの到着なら楽勝ですね。

 

運賃は、二輪車(126㏄以上)2,000円+旅客(大人)1,990円

プレミア席のシングル個室2,500円

合計6,490円

 

ここは奮発して+2,500円でシングルの個室を取ります。

4時間ほどの船旅になりますが、快適に仮眠がとれます!


高松港で下船したら、高松自動車道の「高松中央IC」へ向います。

そのまま松山自動車道の「大洲IC」まで走ります。

 

高速料金は、

通常料金:3,840円、距離:193.1km、時間:2時間15分くらい(休憩なし)

 

燃料代は、リッター18km走るとして、ハイオクが約11リットル必要となります。

11L×180円/L=1,980円

合計は、5,820円となります。

 


「大洲IC」を降りたら、国道197号を走り八幡浜港を目指します。

 

八幡浜港からのフェリー会社は2つあります。

まず初めに『宇和島運輸フェリー』です。

 

■B-1の『宇和島運輸フェリー』の航路は、①八幡浜~臼杵,②八幡浜~別府の2つがあります。

WEB予約が可能です。行き先は、臼杵または別府を選ぶことができます。

 

■宇和島運輸フェリー①

<八幡浜 → 臼杵>

09:40 → 12:05

11:45 → 14:10

 

高松港を5時30分に出てくれば、3時間くらいで八幡浜港に到着できます。

すると、9:40の便には間に合いますね。

 

運賃は、

二輪車(750㏄以上)5,000円+旅客(2等大人)3,200円

合計は、8,200円

2等(じゅうたん席)で2時間ちょっとの仮眠ができます。

 

■宇和島運輸フェリー②

<八幡浜 → 別府>

10:15 → 13:05

13:00 → 15:50

 

運賃は、

二輪車(750㏄以上)6,000円+旅客(2等大人)4,200円

合計は、10,200円

 

別府行きは+2000円のUPになりますが、

別府港~臼杵港の陸上での距離は47km、移動時間にすると下道で約1時間半となります。

阿蘇方面に行くのであれば、別府から湯布院を抜けて、やまなみハイウェイに進むことができます。行き先によって、臼杵または別府を選ぶのがイイですね。

 


さて、■A-2の『ジャンボフェリー』と■B-1の『宇和島運輸フェリー』に乗船するルートを組み合わせた場合、

 

⇒移動時間は、兵庫県の神戸港を01:00に出航すると、大分県の臼杵港には12:05に到着します。

なんとか、お昼には大分県まで辿り着くことができます。

 

⇒睡眠時間は『ジャンボフェリー』の4時間と『宇和島運輸フェリー』の2時間になります。

 

⇒お金は『ジャンボフェリー』の6,490円、高速道路での移動が5,820円、『宇和島運輸フェリー』の8,200円 合計は、20,510円となります。

 

「ぶんぶんフェリー1便」は9,800円なので、約2倍近くになりますね。

その代わり、仕事を休むことなく、なんとか翌日のお昼には大分県まで行くことができます。

フェリーの中で仮眠も取っているので、そのまま九州ツーリングを続行することができます。


 八幡浜港からのもうひとつのフェリー会社は『九四オレンジフェリー』です。

 

■B-2の『九四オレンジフェリー』もWEB予約が可能です。

 

■九四オレンジフェリー

<八幡浜~臼杵>

103便 08:40 → 11:05

104便 12:45 → 15:10

 

運賃は、

二輪車(750㏄以上)5,000円+旅客(2等大人)3,200円

合計は、8,200円

2等(じゅうたん席)で2時間ちょっとの仮眠ができます。

 

103便の出航時間8:40には間に合わないと思うので、次発の104便の12:45となります。

だとすると・・・

『宇和島運輸フェリー』の9:40発のほうが繋ぎがイイかな~と思います。

 

とはいえ・・・

のんびりと四国ツーリングを満喫するならば、八幡浜港から出ているフェリーの本数は多く、予約もできることから、組み合わせ次第では四国の周遊プランを練ることができますね。


 先に九州まで行ってしまいましたが、話を本州の神戸に戻します。

 

■A-3の『オレンジフェリー』もWEB予約が可能です。

 

■オレンジフェリー

・新居浜~神戸航路(船名:おれんじホープ)

神戸発 23:10 → 新居浜着 06:00

 

神戸港に22時までに到着できるのであれば現実的です。

残業はできませんが、仕事終わりに突っ走れば、何とかなりそうな時間です。

 

運賃は、二輪車(750㏄以上)7,500円+旅客(シングル)8,200円

合計は、15,700円

A,B,Cの期間があり、燃油サーチャージが必要です。

部屋はシングルの個室です。

睡眠は約6時間とることができます。これもまさに移動するホテルですね。時間帯もちょうどイイです。


新居浜港で下船したら、今治小松自動車道の「新居浜IC」へ向います。

そのまま松山自動車道の「大洲IC」まで走ります。

 

高速料金は、

通常料金:2,320円、距離:99.7km、時間:1時間20分くらい(休憩なし)

 

燃料代は、リッター18km走るとして、ハイオクが約6リットル必要となります。

6L×180円/L=1080円

合計は、3,400円となります。

 

新居浜港を6時半くらいに出てくれば、約2時間で八幡浜港に到着できるでしょう。

 

 

 すると・・・

■B-1の『宇和島運輸フェリー』八幡浜~臼杵の9:40の便には間に合いますね。

 

ここで■A-3の『オレンジフェリー』と■B-1の『宇和島運輸フェリー』に乗船できるルートを組み合わせた場合、

 

⇒移動時間は、兵庫県の神戸港を23:10に出航すれば、大分県の臼杵港には12:05に到着します。この方法でも、翌日のお昼頃には大分県まで辿り着くことができます。

 

⇒睡眠時間は『オレンジフェリー』の約6時間と『宇和島運輸フェリー』の約2時間になります。

 

⇒お金は『オレンジフェリー』の15,700円、高速道路での移動が3,400円、『宇和島運輸フェリー』の8,200円 合計は、27,300円となります。

 

『ジャンボフェリー』よりも7,000円ほどプラスになりますが、睡眠をとれる時間帯(23:10~6:00)はちょうど良いですね。

神戸港に22時に着くことができれば、このフェリープランもおススメです。


最後は■B-3の『国道九四フェリー』三崎~佐賀関です。

こちらもWEB予約が可能です。

 

■国道九四フェリー

<三崎 ~ 佐賀関>

10:30 → 11:40

11:30 → 12:40

12:30 → 13:40

朝の7時30分から毎時30分発で計16便が出ています。

 

運賃は、

二輪車(750㏄以上)2,900円、旅客(一般席)1,200円

合計4,100円

 

このフェリーは本数が多いので安心できますね。

料金も八幡浜からのフェリーと比べると半額になります。


■佐多岬半島

 

その代わり、八幡浜から国道197号(佐多岬メロディーライン)で三崎まで走る必要があります。

距離にして約40km、時間は1時間くらいでしょうか。

佐多岬半島の尾根上を縦走するルートで、風車の中を爽快に走り抜けます。途中に展望地もあるので、余裕があればこのルートもおススメです。

大分県の臼杵港よりも北側に位置する佐賀関港に到着します。到着する時間帯も大体お昼頃なので、八幡浜港から出たフェリーの時間と変わらないと思います。

 

フェリーの乗船時間は1時間程度なので、仮眠までは取れないかな~。

大学生のとき、初めてこの国道九四フェリーに乗船しました。

このときは苦い経験をしました・・・


四国を経由するプランは色々あります。

 

仕事終わりに関西からフェリーに乗船し、四国の地に渡れば、自由度が一気に増します。

 

人は合理的な世界のみに生きるとは限りません。

ここ最近、時間やコストばかりを追求していく世の中に変わってしまいましたが・・・

ムダだと切り捨てるなかに本当の楽しみが隠されています。

 

それを・・・

単純にムダだと思うのか?

余分なことだと思うのか?

 

意味のある余白だと思えるのか?

大人の余裕だと思えるのか?

 

一見すると遠回りに見えることであっても、

実は・・・とても有意義なことがあるんです。

 

そこには新しい出逢いや発見があるかも知れません。


旅のはじまりはモーターサイクル。

 

自由への扉をひらこう。