記憶にのこるワインディング 紅葉の「ビーナスライン」


日本を代表するワインディングロードとして人気があるのが「ビーナスライン」です。

 

信州の山々を縫うように走りつなぐ変化に富んだ観光山岳ルート。

長野県のほぼ中央、標高1500m~2000mの稜線を辿る総延長およそ75kmの絶景ロードで、大小さまざまな曲率のコーナーやアップダウンが、変化に富んだ走りを堪能させてくれます。

 

沿道上には、高原、展望台、湖、湿原など雄大な風景が広がります。

空中の回廊を突き抜けるような爽快感あふれるワインディングロードです。

 

<ビーナスライン>

・区間距離:約75km

・通行料金:無料

・標高  :約1500m~2000m

・冬季閉鎖:11月下旬~4月下旬

 

「ビーナスライン」へは中央道の諏訪ICから国道152号で茅野市街を経由して蓼科へ向かうのが一般的なルートとなります。

 

諏訪からは県道40号を駆け上がれば霧ヶ峰へまでショートカットできるルートもあります。

このワインディングはリズム感が楽しい!

逆パターンで霧ヶ峰から諏訪へ駆け下りていくのも楽しいです。

 


茅野市街から蓼科、白樺湖、大門峠、車山高原、霧ヶ峰、八島ヶ原湿原、鷲ヶ峰、和田峠、三峰山、扉峠、茶臼山、そして美ヶ原高原へと続く総延長およそ75km、走り応えが十分にあります。

 

緑の風を感じる夏の爽快ツーリングも最高ですが、秋の紅葉ツーリングもまた格別です。

 

11月初旬の平日の午後、交通量はとても少なく・・・いや誰も居ないのでほぼ貸し切り状態です。

 

ビーナスラインの中でも、白樺湖近くの大門峠から霧ヶ峰までの尾根筋を行く区間は、風光明媚な自然景観で、その美しさに心を奪われます。

 

午後の時間帯に差し込む柔らかい光がより一層、山々の紅葉を鮮やかに彩ります。

 

夏に訪れた時とは別の風景が広がります。

 


和田峠から美ヶ原の区間は、長野県道の路線(県道460号美ヶ原公園東餅屋線)になります。

 

茶臼山(標高2006m)や三峰山(標高1887m)の東麓を南北に縦断するルートで、東側の展望が開けており、長い稜線を堪能することができます。

 


ラストはつづら折れのヘアピンカーブの連続で一気に高度を稼いでビーナスライン最高標高地点(1959m)のある美ヶ原高原へ。

 

360度の大展望で八ヶ岳、富士山、南アルプスを望むことができます。

 

ここまで登ってくると、さすがに紅葉も終わり、冬がすぐそこまで訪れています。

 

秋から冬は空気中の湿度が下がり、空がいっそう澄み渡り遠くの風景まで鮮明に見ることができます。

 

外気温は5℃ 寒い!

 

肌を刺す冷気に耐え切れず、目の前にある「山本小屋ふるさと館」に避難します。

 


ブルブルと震えながら、山小屋に入ると、ストーブが焚かれているではありませんか!

 

ありがたい!

 

ストーブの真横の席を陣取り、冷え切った体を暖めます。

 

車で観光に来てる人たちは、美味しそうにソフトクリームを食べています。

 

バイク乗りにしか分からないこの寒さ・・・

ホットコーヒーを飲んで体の芯からも温めていきます。

 

秋冬用の革ジャケット&革パンツ、インナーグルーブにインナータイツ、ネックウォーマーも着てきましたが、さすがに標高2000mは寒かった!

真冬の装備が必要ですな~。

 

時刻は既に15時半、これから日が落ちてくると、山を下りるまでは寒いんだろうなぁ~と思い、売店でネックウォーマーを買い足しました。

2枚重ねにして首まわりの防寒対策を施します。

もちろんグリップヒーターも全開で行きます。

 


紅葉の見頃は10月中旬から下旬ですが、標高によって色づきが異なるので、道中では様々な景色を楽しむことができます。

 

この辺りは落葉が始まっていますが、西日に照らされたカラ松林が穏やかな表情をしています。

 

路肩にバイクを寄せてエンジンを停止します。シーンとした静けさの中で、暫し景色を堪能します。落ち葉の絨毯もとても綺麗です。

 

帰り道に、道路上で2頭のデカい鹿に遭遇しました。

まったく動じることもなく、逃げることもなく、道路上に居座っています。

徐行して真横をすり抜けて行きます。

角がデカい!

 

動物の動きは読めないので焦りましたー。

 


旅のはじまりはモーターサイクル。

 

自由への扉をひらこう。


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